ダイヤモンドの評価には、主に「4C」と呼ばれる4つの基準が使われます。これは、以下の4つの英単語の頭文字を取ったものです。
🔷 1. Carat(カラット / 重さ)
- ダイヤモンドの重量を示す単位。
- 1カラット(ct)= 0.2グラム。
- 重ければ重いほど希少性が高く、価格も上がる傾向があります。
🔷 2. Cut(カット / 輝き)
- ダイヤモンドの研磨の質とプロポーション。
- 唯一人間の技術に依存する評価項目。
- 形(ラウンド、プリンセスなど)ではなく、「光の反射」「シンメトリー(対称性)」「ポリッシュ(表面仕上げ)」が評価されます。
カットグレードの例(GIA基準):
- Excellent(エクセレント)
- Very Good(ベリーグッド)
- Good(グッド)
- Fair(フェア)
- Poor(プア)
🔷 3. Color(カラー / 色)
- ダイヤモンドの無色透明さを評価。
- 完全な無色(D)が最高評価で、Zに近づくほど黄色味を帯びます。
カラーグレード(GIA基準):
🔷 4. Clarity(クラリティ / 内包物)
- ダイヤモンド内部や表面の**傷や内包物(インクルージョン)**の程度。
- 完全に無傷のものは非常に稀。
クラリティグレードの例(GIA基準):
- FL(Flawless)= 完全無欠
- IF(Internally Flawless)= 内部は無傷
- VVS1・VVS2(Very Very Slightly Included)= 極微小な内包物
- VS1・VS2(Very Slightly Included)= わずかな内包物
- SI1・SI2(Slightly Included)= 肉眼ではほぼ見えないがある
- I1・I2・I3(Included)= 肉眼でも確認できる内包物
まとめ(4Cのバランスが大切)
評価項目 | 高評価の特徴 | 価格への影響度 |
---|
Carat | 重い | 非常に大きい |
Cut | 輝きが良い | 大きい |
Color | 無色に近い | 中〜大 |
Clarity | 傷が少ない | 中〜大 |
📊 具体的に影響する要素
要素 | 説明 | 買取価格への影響 |
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4Cの評価 | 高品質な4Cほど高額 | ◎ 非常に大 |
ブランド | ティファニー、カルティエなど | ○ プラス評価 |
鑑定書(GIA等) | 信頼性の高い鑑定機関の証明書 | ◎ 大きなプラス |
相場・市場の需給 | 為替、需要、国際市場の影響 | ○ 変動要因 |
ジュエリーのデザイン性 | 特殊デザインは評価されにくい場合も | △ 再販しにくいとマイナス |
状態 | 傷、欠け、変色などがあると減額 | ○ |
📉 なぜ購入価格より大きく下がるのか?
- 小売価格には「ブランド価値」や「販売経費」が上乗せされている。
- 買取価格は“素材としての価値”が中心。デザインや感情的な価値は基本的に評価されない。
- 新品ではない=販売価格も下がるため、買取も当然低くなる。
💡 目安としての相場感(例)
- 一般的な1カラットのダイヤモンド(4Cが中~高)
➜ 買取価格:市場価格の30%〜60%程度
- ノーブランド・小粒の石(0.2ct未満など)
➜ 買取額はごくわずか or 石ではなく地金価格のみ